コテの熱のダメージ
どうも今村亮です。
一般ではあまり知られていない髪の毛の専門的小ネタを分かりやすく説明しています。つもりです。(キリッ
今日はコテの熱のダメージのお話です。
前のエントリで、家でコテを使うときは150℃〜160℃くらいがいいんじゃないでしょうか。という話をしました。その理由についてちょっと説明してみます。
髪の毛はタンパク質でできています。私たち美容師はよく卵の白身にたとえて説明します。割ったときは透明でプルプルな卵の白身もフライパンで熱を加えると、白く固まります。そして白く固まった卵の白身は、もう透明には戻れません。火傷のケロイドとかも同じですね。
熱などで性質が変わってしまうことを、タンパク変性といいます。タンパク変性は温度と時間が関係していて、だいたい60℃くらいから変性は進んでいきます。一瞬60℃のお湯に触れるだけでは火傷はしませんが、長く浸かると火傷します。
髪の毛の場合、110℃で10分間でタンパク変性が始まりダメージします。180℃なら10秒です。250℃では一瞬で大変なことになります。
ということはコテで巻く場合、全くダメージしないように巻くことはできません。
ですが、180℃でも3秒以内を守って巻いていただくと大変なダメージになることはないでしょう。コテに慣れている方は180℃でいいのですが、難しい方は150℃〜160℃で3・4秒以内を目指してもらうといいんじゃないでしょうか。
- 濡れている場合
- 髪の毛がアルカリ性になっている場合
タンパク変性がおきる温度が低くなります。通常より低温でタンパク変性がすすみます。
コテで巻く前は完全に乾かすことと、カラー後や縮毛矯正後などは巻く温度を低くしたり、髪にあてる時間を短くしてください。
このコテ、ホンマに安い。死活問題。